パソコンを購入するのではなく自分で作り上げたいという場合、必ず必要となるのはパーツを用意することです。見た目を印象づけるケース、演算処理の精度に直結するCPU、パソコン全体の処理のキャパシティとなるメモリ。これらを全て自分で選べるというのが自作パソコンの醍醐味ですよね。
しかし、多くのメーカーが使い方や用途に応じて様々なパーツ製品を販売しているので、適当にそれを選び抜いてしまうと、後になって規格がパソコンとマッチせず使えないこともあります。
そこで、自作パソコンのパーツの選び方において最低限注意したいことについて述べていきたいと思います。
パーツの選び方
何に使うパソコンなのかによって必要スペックは決まる
まずは、これから自作しようと思っているパソコンをどのような用途で使いたいかをもう一度しっかりイメージを持ちましょう。それぞれの目的によって、マザーボードとケースのサイズが決まってきます。また、置くスペースがないなどの理由で、大型のマシンを組めない場合もあるでしょう。ご自分の予算や置く場所を考えた上で、さらにそのパソコンを主に何に使うか。今一度考えておきましょう。
自作パソコンの用途を明確にする
自分が思い描く理想の自作パソコンを手に入れるためには、まず組み立てるパソコンの用途をしっかりと考えることで必要な性能を絞り込むことが重要です。さらに、大型のケースか小型のケースかなど、パソコンを実際に使おうと考えている職場や自宅の環境をイメージしましょう。とは言っても、なかなか初心者の方であれば「自分にピッタリの自作パソコン」というものが思い描きにくいかもしれません。そういった方は、自分の持つパソコンへのニーズをパソコンに詳しい友人や知人などに伝え、一緒に選んでもらうと失敗がないでしょう。
どんな処理も最高レベルに熟すパソコンを作ろうとしないこと
予算が潤沢にある方であれば、いわゆるウルトラハイエンドのパソコンの自作に挑戦してみるのも良いでしょうが、ほとんどの方は決まった予算の中で、なるべく自分のニーズと合うパソコンを目指して制作に取り掛かることでしょう。限られた予算の中でパソコンを組む場合、どれか一つが飛び抜けて高性能でも、その単体のパーツが行う処理にその他のパーツがついていけず、結果的にトータルでみればそのパソコンはいわゆる「低スペック」なものとなってしまうでしょう。全てのパーツをそれなりの品質のもので揃えて組むことが結果的にハイエンドパソコンの完成への近道かもしれません。
グラフィックボードの失敗しない選び方とは
現行のマザーボードやCPUのほとんどには、最低限のグラフィック機能として映像を出力するビデオ機能が内蔵されています。一般的な用途やビジネス用途でパソコンを使用する場合には、グラフィックボードはパソコンの動作に必要のないパーツです。CPU内蔵グラフィックスの世代については「IODATA」の解説ページが参考になります。
しかし、最新の3Dゲームをプレイしたい場合や、動画の高画質エンコードやその他の動画編集を行いたいという場合には、グラフィックボードは絶対に必要であると考えています。
一番自分に合うグラフィックボードを見つけるまでが結構大変
グラフィックボードは製品の種類が非常に豊富で、それだけにどれを選べば自身のニーズに最も合うかという点が分かりにくいですよね。インターネットで情報収集したり口コミサイトを閲覧するのも、知識が得られるという意味では良いかもしれません。
しかし、それと同等以上におすすめな選別方法として、パーツショップやパソコン専門店に出向いて、グラフィックボードのパッケージに記載されている情報を読んでみるという方法です。実際に見てみてもいまいちピンとこなければ、店員さんに相談できればより分かりやすく説明をしてくれるかもしれません。ネットで調べるなら「ゲーミングPCなう」というサイトが詳しい情報や選び方を解説にしていて便利です。
中古のグラフィックボードは絶対ダメ!
基本的に中古のグラフィックボードは購入の選択肢から外しましょう。というのも、グラフィックボードは使っていくうちにどんどん性能が低下していくものです。言い換えれば消耗品と言ってよいでしょう。
中古の動作品のグラフィックボードが市場に出回っている理由としては、「そろそろ性能が低下する頃だから同じモデルの新品を買って、古いほうは売ってしまおう」という意図を持った出品者が多いためです。
そのため、多少お金がかかってでも新品のグラフィックボードを購入するほうが、長く使えるより高性能なものが手に入ることは間違いないでしょう。
グラフィックボードはGPUに注目して選ぶ
グラフィックボードの性能を決めるのは、GPUとも呼ばれるビデオチップです。パソコンの自作やカスタマイズの経験に乏しい初心者の方であれば分かりにくいかと思いますが、大雑把な指標として、「消費電力が高いもの」は性能が高いグラフィックボードと考えて間違いはありません。もちろん、極端に古いモデルの中には電力効率が悪いことが原因で消費電力が高い場合もありますが、現行モデルの中で選ぶ際には、この消費電力が高いかどうかという基準は、グラフィックボード選びの大きな参考になると思います。